ご挨拶
国語の授業で一番大切なこと。それは「楽しい」ということです。人間は「この人の話を聞きたい」「この人から学びたい」と思わない限り、真剣に、前のめりに話を聞こうとしないものです。国語は「言葉」を使って思考力を鍛える科目です。教える講師の言葉が魅力的でなければ、聞いている子どもたちの成績が向上しないのは当たり前です。私たちはそういった魅力的な言葉が飛び交う楽しい授業のために、国語の本質を考え抜き、子どもたちと向き合い、「本物の国語力」のために試行錯誤し続けてきました。
本物の国語力とは、構成する力が多岐に渡るものだと考えます。ちょっと並べてみても「読む力」「解く力」「話す力」「聞く力」「書く力」「味わう力」「語彙力」「漢字力」などしょうか。大切なのは、これらの力を結びつけ、実際に使いこなすための基盤となるものが存在するということです。それが「言語神経」だと私は考えます。「言語神経」は、私が考えた造語ですが、日々、子どもたちと対峙していると「運動神経」と同じように「言語神経」としか呼べないようなものの存在を感じます。これは意識せずとも言語を用いて多角的に物事を認知しようとする働きです。例えば「言語神経」が発達している子どもは、漢字の学習ひとつとっても、音読みと訓読み、部首、その漢字を使った熟語、類義語、対義語などに思考の触手を自然に伸ばしていきます。それができれば、ひとつの漢字から同時に多くのことを吸収し、さらにはその漢字自体の理解も深めることができるのです。
では「言語神経」を鍛えるためにはどんな訓練をすればよいのでしょうか。100メートル走のタイムを縮めるには、まず正しいフォーム、つまり型を身につける必要があります。同じように「言語神経」を鍛える上でも、まず基本となる型「言い換える」「比べる」「理由を考える」の3つを使いこなせるようにしなければなりません。そして意識しなくてもそれらを使えるようになるまで何度も繰り返し訓練するのです。そうすれば、認知した言葉を自然に分析し、理解を深める力を手にすることができます。
「言語神経」を鍛えることは、国語だけでなく全ての科目、ひいては生きていくための思考の基盤を作り上げることにつながります。よって、私たちの考える本物の国語の授業とは、今生きている世界を分析し、深く理解する基盤となる「言語神経」を鍛えていくものです。残念ながら学校では「味わう力」に特化した授業を、進学塾では「解く力」を鍛えることだけを念頭においた授業を行っていることが少なくありません。読むことの本質は自分の生に直結していると感じることのできる文章体験をどれだけできるかにあるはずです。それには鍛えあげられた「言語神経」が必須となります。
みろく国語塾では「言葉」を用い、「言語神経」を鍛える本質的な学びに子どもたちを導きます。 楽しみながら本物の国語力を身につけられるみろく国語塾の授業を、ぜひ一度体験してみてください。
みろく国語塾代表 伊豆味